2022 エコパ合同テスト#3 PMセッション
13時30分から始まった午後セッションは車検、ブレーキテストをクリアした名古屋工業大学が一番に待機し、その後ろにNATSがつけた。
そこはすぐに出せないと判断した名工が譲る形でNATSのコースインから始まる。
走り出したNATSだがエンジンがうまく回っていない様子。「セット等確認したいことがあったが、ハンチング症状が出ている。」最終的に解決しきれず、問題を抱えたまま周回しNATSのベストは74.6sec。
次にコースインした名工はアウト・インで確認した後、再度走るが様子見の印象。そこから走行終了5分前までエンジントラブル対応に時間を費やすことになった。なんとか終了間際トラブル対応し、ドライバーを乗せて待機列にマシンを進める。履いたタイヤは午後セッション1発目に履いたNewタイヤ。「まだR20(R25B後継コンパウンド)を試してない。データ取り用にNewを投入した。」とのこと。このタイヤでベストは65.5sec、これまでの名工を考えると物足りなさも感じるが、今日一日を考慮すればドライバー、チームとしては上出来なタイム。昨日の京都工芸繊維大学のベスト63.6secに対しては1.9秒のビハインド。この2チーム、次回8/8-9のエコパ合同テストは同日程の予定でこの差が縮まるか、楽しみにしたい。
午後からの半日、苦しい時間を過ごしたのは名工だけではなく、東大も同様だった。午前中にも吸気系トラブルが発生し、午後にもエンジン系、タービン周りでのトラブルが出ている様子だった。彼らも走行終了直前にマシンを修復して待機列に並べる。午前中にはマシンの習熟度を上げたいと語ってくれたドライバーだが、苦しい状況の中最後にきっちり周回して103.34secで終えた。
今日精力的に周回を重ねたのは工学院大学と千葉大学。工学院大学はこの日シェイクダウンとは思えないペースで走行し、名工が最後ベストタイムを出すまではこのテストをリードしていた。途中、エンジンマップ等変更を加え、ドライバー交代等しながら順調に周回を重ねる。終盤、急造したというラジエターホースから水漏れが発生。最後のアタックに向けて修復を要した。最終的にタイムは更新できず、水漏れトラブルが出る前の70.86secが彼らのベストタイムになった。
千葉大学は終始ハイペースでの走行を繰り返した。午前中にドライバーからのコメントにもあったように彼らの課題はアンダーステアで、特にアクセルをオンしたところでのプッシュアンダーが気になっている。しかしこの日これを解決しきれず、持ち帰ることとなった。また内圧にも課題があり、フロントタイヤの発動が不十分だという。内圧を変更、監視しながらトライしていたようだがこれもまた宿題。彼らは73.44secでこの日を終えている。
その他、午前中高電圧回路、駆動に問題を抱えていたトヨタ東京自動車大学校はトラブル対応してブレーキテストをクリア。コースにマシンを進め83.19secをマーク。早稲田はリアウイング脱落、左リアの足回りに故障が出るなかで78.07secというタイムを残した。
各チームトラブルも多い1日だったが、最後は「なんとか走らせたい!」という思いでマシンをコースに送り出している姿が見られた。