2021 公式記録会#3

31日の天気予報は1週間前から雨マークが付きはじめ、雨マーク付いたり消えたり、付いている時間帯が変わったりと悩ましい状況が続いた。シーズンの締めくくりをなんとかドライで走りたいチームの中にはテルテル坊主をぶら下げてるところもあったようだ。

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しかしその願いも虚しく、31日朝イチ大会公式Facebookにアップされた写真には陽が指しているものの黒々と濡れた路面が写される。コース上、1コーナーには水溜りもみられた。また記録会2日前に天候以外にもバッドニュースが飛び込んできていた。期待されていた名古屋大学EVが直前のテストでトラブルが発生、トラブルシューティングの中で修復が間に合わない状態になったとして出走を辞退した。結果としてこの日リザルトに載ったのは12チームとなった。

各チーム車検を終え、ブレーキテストへと向かうところまでは雨は降っておらずダンプからドライアップを期待したのも束の間、競技開始前には雨が降り始め路面はフルウェットに。待ってもコンディションが改善する気配は無し、いくつかのチームはプラクティスでウェットの状態を確認して競技に向かう。これまでの記録会同様スキッドパッド、アクセラレーションから始まり、オートクロスまでを午前中にこなした。そのタイム速報が流れるが、なんとリザルトの半分が埋まっていない。アクセラレーションに至っては出走したのはわずか5チーム。シェイクダウンから間もないマシンもいたが、そこに雨というコンディションも合わさって過酷な状況になった印象だ。

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中でもトップチーム名古屋工業大学がいずれの競技にも出走出来ていないことにはショックを受けた。詳細不明だがエンジントラブルという噂も。名工はこのまま出走叶わずエンデュランスも未出走で記録会を終えた。

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記録会中最悪条件の中、全種目で記録を残したのは京都大学、日本自動車大学校、そして東京大学の3チーム。積極的にテスト走行をしてきた印象のある東京大学、「レインタイヤでの初走行であったため、ドライバーがドライコンディションとの差を感じ取れるようセットアップに関してはこれまでに設定していたものから変更しなかった。」チームはドライセットのままタイヤだけ変更しオートクロスに送り出したとのこと。

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「1本勝負なのでパイロン倒さないことを優先し置きにいった。」「苦手意識のあるウェット路面に対して恐怖感が拭えなかった」と、ドライバーはいずれもウェットでの走行に対して攻めきれなかったと話す。その一方で「タイヤの発動状況は大変良好で、グリップをしっかりと感じることが出来た。」マシンのフィーリングは比較的良好だったようだ。

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多くのチームが一般的なMTを採用する中、東大は数少ないCVTを採用する。その制御プログラムも学生たちで手を加えているようでオートクロスに向けても改良したものを投入した。しかしウェットコンディションとのマッチングが悪かったか上手く動作しなかったとして、従来のプログラムに戻してエンデュランスにのぞんだとのこと。

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エンデュランス、路面は変わらずフルウェットで溜まっていないところもしっかり水が張っているような状態。そんなコンディションでも「タイヤはうまく機能していた。グリップをしっかりと感じられた。」とオートクロス同様にマシンと路面の関係は良さそう。ブレーキ系のトラブルを抱えていた事もありスピンしながらも、徐々にアクセル開度を上げていったドライバーだったが、「後半はしっかりと踏んだが、踏んでいない時の方がタイムが出ていたため、検証が必要。」と改めてウェットの難しさを語る。エンデュランス前に変更したCVTの制御の評価はポジティブで終始違和感無く走行出来たとのこと。

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以下、チームコメント
「記録会という形ではあったが、他チームを交えてエコパで走行することができ、2019年大会後からの2年間の活動の一つの区切りとなったと感じている。一方で、オイル漏れやCVT制御の不調などは現地で発生しており、今後の課題である。この2年間でチームが優勝を目標に活動する体制を作り上げれるように努力してきたが、静的審査の結果や、今回の内容を見てもある程度は達成できたと考えている。今秋からは新しいチームリーダーの元、新チーム体制となるので、マネジメントや試走体制もさらに改良していきたい。」

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