2021 公式記録会#2 前編

1週間前よりも天候に恵まれ快晴の中開催された2回目の公式記録会、14チームが聖地エコパに新車を持ち込んだ。午前9時、スキッドパッドとアクセラレーションからスタートして11時過ぎにはタイム速報が飛んだ。

しかしここで、まさかの出来事が発生。この日一番時計最有力の大阪大学のタイムが記載されてない、走れていたなかった。それに代わり存在感を示したのは大阪工業大学。彼らはスキッドパッド1位、そしてオートクロスでもトップタイムで終わった。そうきたらアクセラレーションも、と言いたいところだが大工大は今年単気筒にエンジン変更しており、そこは4気筒を載せる埼玉大学がアクセラ1位。その後に同じく4気筒の山口東京理科、帝京大学が続く。

画像1
画像2
画像3

午後から行われたエンデュランスは14チーム中8チームが完走。阪大は惜しくも残り1周でリタイヤした。ここでもトップは大工大。ライバルが平均70〜80秒でラップするなか66〜67秒後半でラップする快走を見せる。

画像4
画像5

また大工大の走行後のタイヤは前回北大のタイヤに見られたグレイニングもなく綺麗な肌をしており、マシンの仕上がりやタイヤの具合も良かったと想像できる。いくつかのチームに今日のマシンや走行について聞いてみた。

『泉大津とのコースの差に苦戦した。』

今年勢力的に大阪の泉大津フェニックスで走行を重ねきた大工大はオートクロスについて『泉大津(のテスト)から内圧を少し変えた。』『泉大津とのコースの差に苦戦した。』と話す。関西のチームは泉大津に大会コースを再現してテストを行うことが多く、大工大もそれを行ってきたはず。それでも路面の粗さや起伏、それとドライバーから見える景色等多くの違いに対応しきれなかったか。

画像6

また『24日の(ライバルの)オンボードから(タイヤが発動せずグリップが)かなりきつそうな感じあったので3コーナーまでは安牌をとって走行した。』『奥の方で効いてきた(発動してきた)感じがして、もう1周あればタイムを大きく伸ばせたと思う。』と先日の北大同様、一発のアタックの中でピークグリップを得るところまでは行かなかったようだ。また大工大のオートクロスは先にセカンドドライバーが走り、それよりも速いファーストドライバーが後から走るプランだったが、セカンドが走った直後冷却系のトラブルにより修復を余儀なくされる。『ファーストが走っていれば60秒フラットは出ていたと思う。』と悔しさが見せた。

画像7

オートクロスからはセットは変えず内圧を調整して、エンデュランス出走まで『天日干し』して待ったとか。走り出して2、3周で発動しきって、アタック出来る状態になったという。大工大の走行後のタイヤは北大ほど荒れが見られず前後ともきれいな肌のように見えた。印象としては両チームとも走り込んだ距離は長くそれなりに仕上がっていたはずだが、コンディションとセットアップの違いか。

画像8



ドライバーとしては『(自分のスティント)最後にタイムを出すって決めてて、そのとおりタイムを出せた。』と総じて満足しているようだった。

以下、コメント抜粋。
『泉大津とエコパの差に苦戦した、関西勢も協力してエコパ試走を盛り上げたい。』
『大会のない年があって初めてのエコパなので1年生などへはいい刺激になったと思う。』
『タイムの残るイベントを開催してくださった大会運営に感謝。』

ドライバー2人ともスピンするも無事完走

次に、こちらも今年エンジンを変えたトヨタ名古屋自動車大学校にも話を聞いてみた。活動制限やエアロパーツの製作に遅れが出るなど、記録会の準備は十分とはいかなったようだが『時間がなかったので簡単なところから手をつけた。キャンバーは特に重点を置いて調整してきた。』とのこと。その甲斐あってかスキッドパッドは2番手を獲得している。今回話を聞いたチームリーダーはこの結果について『サスペンションを担当しているので、スキパで歴代新記録を出せたことが嬉しかった。』と話す。

こちらのチーム、エコパ走行経験者やカート経験者等がおらずドライバー的にも厳しい状況での記録会参加となった。『路面やタイヤの状況はあまりわからないが、温まっていないまま走り切った感覚。』と話すが、この日オートクロスは堂々4番手。しかもパイロンタッチ無く走り切った。初めてのエコパは『普段練習しているところと比べて、路面がきれいで、路面からの感覚や情報が伝わりやすかった。』とのこと。ちなみにトヨタ名古屋は数少ないGoodyear製13インチを履くチーム、Hoosier製と発動、ピークグリップの差諸々気になるところだ。

画像4

午前中を終えたチームはマシンセットは変えずエンデュランスに臨む。しかしエンデュランスはブレーキバランスが悪さをして後輪ロックがしやすい状態での走行となったようで、出走したドライバー2人ともスピンをしてしまう。それでもなんとかマシンを10周走らせ、無事チームの元へ持って帰った。エンデュランスベストは後半に74.835secを記録。

以下、コメント抜粋。
『毎年メンバーが総入れ替わりの活動で、1年活動してようやく分かって来たことが多い。そういった所を後輩に引き継いで来年に繋げていきたい。』

3日程のうち完走車両も多く、比較的充実した10/30の公式記録会はコメント盛り沢山で『2021 公式記録会#2 後編』追稿致します。

Competition

前の記事

2021 公式記録会#1
Competition

次の記事

2021 公式記録会#2 後編