スタッフたちも準備中

既述の通り、コースマーシャルも企業の社員が担当する。そのため今回の合同テストは彼らの練習の場でもあったという。「スタッフも3年振り、経験の無いスタッフも多い。」「トラブルで走る車が少なくスタッフの練習もなかなか出来ない。」「パッシングや赤旗、黄旗の運用や対応を練習したいが走行が少なく出来てないところもある。」合同テスト2日目、3日目は走行車両も少なく思ったような練習が出来なかったとようだ。

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最終的にこの日は3台が同時にコース上を走るシチュエーションとなった。こうなると遅いマシンを青旗(低速車両を知らせる旗)で回避しながら競技を進行するという大変さが増してくる。「管制と各ポストとのやり取りももう少し良くしていきたい。」と話す。また猛暑の中過酷な現場であることは学生たちと変わらないようで「普段デスクワークな人が多いので猛暑の中気を付けてやっていきたい。」とのこと。

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手打ちでバックアップの特別対応

コンペティションを成立させるには不可欠な要素はタイム。正しく測れること、決して測り損ねないこと。これらは一般的なモータースポーツも同様でメインの計測システムに加えてバックアップを2系統に分けて備えるほど。大会でも計測を担当するスタッフに話を聞いた。「計測システムは2019年大会と同じものを使用している。」「ただ合同テストでは本大会のシステムを全て使えない。」という。合同テスト前半2日間はタイム計測とネットへの配信を行うなど大会想定でのリハーサルが行われたようだが、後半2日間はタイム配信がない状況だった。これに対して「なるべくチームへタイムをフィードバックしたいと思っている。」「このテストでは計測と同時に手打ちでバックアップを取って学生へ展開している。」と特別対応をしているとか。

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また本大会に向けては「大型ビションへのタイム掲示やYoutubeライブ配信へ展開もしている。」と例年通り拡張した見せ方で学生だけでなく観客も楽しませてくれそうだ。

学生たちは元気よく走るマシンにテンションが上がり、1周して帰ってきたマシンを見て安堵する。スタッフ自身が気付いているかは不明だが、実はスタッフも似たリアクションをしている。マシンがスピンして学生たちが「あー!」と声が出る横でスタッフからも声が出ているのだ。そこには学生とスタッフが一緒に走るマシンに一喜一憂してコンペティションを作り上げる姿があった。ブランクを経て戻ってくるエコパ現地での動的種目、「いろいろ変わった」という声も聞こえるが実は学生も大人もそこまで変わって無いのかもしれない。

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