学生フォーミュラ2022| EV占有テスト
神奈川工科大学
神奈川工科大学は2021年からデンソー製パワーユニットに変更、EVにトライし続けているチームだがここまで苦戦が続いていた。今年は8月の合同テストにマシンを持ち込むも車検対応しきれておらず、多くの箇所で修復を余儀なくされた。中にはフレームのフロントセクションに手を入れる大手術も。そこまでしたが大会が決める期限までにシェイクダウンすることが出来ず、動的審査を走ることは疎か公式車検を受ける権利すらないままで大会を終えた。
チームは「このチーム、マシンになってまともに走れていない」「来年に向けた設計を進めつつも、とにかく走らせないとデータも取れない」「今回はデータ収集をして今後の方向性を決めたい」と話す。「EVに乗るまではエンジン音も聞こえないしあまり好きじゃなかったけど、乗ってみると停止状態からの加速感とか意外と楽しい」と話すのはカートでのキャリアのあるドライバー。足回りの干渉によりステアリングジオメトリに少し難しさを抱えたこの日のマシンを操る。「幸いにもオーバーステアな方向に振れていて、自分として好みに合っている」「なんとか乗りこなすしかない」というコメントからは『ドライバーっぽさ』を感じさせる。
コメント通り少しバタつくマシンでコースに入ると、チームから「おいおいおい(笑)」と声が漏れるほど元気な走りで1周を走り切る。タイムはこの日のトップタイムの72秒台。この結果に現地に来ていた関係者からも「やっと見れた」「これで(デンソー製パワーユニットに)戦闘力がないとは言わせない」という声が聞かれ盛り上がる。こちらも静岡大学同様、来年へと繋げる結果を得られたようだ。
1988年生まれ。大学在学中に学生フォーミュラに参加し、卒業後は自動車業界を経験。現在はモータースポーツを主軸とする技術ジャーナリストとして活動する。学生フォーミュラを起点に、競技車両の設計思想や製造の現場、競技を支えるエンジニアの思考を取材・執筆。技術と競技のあいだにある「それを作る人たちの思考」に関心を持ち、現在は国内外のレース車両開発や人へと取材領域を広げている。







