6年振りのカーナンバー1を背負う新エース【京都工芸繊維大学】

今シーズンに向けては「自分はS字、低速のテクニカルセクションが得意で、運転も好きだが昨年のマシンはそこが不得意だった」「(特に)S字3つ目は荷重が乗せられずフロントが入らなかった」と話すように低速区間での課題があったようで、今年はシャシー、パワートレイン両面から低速区間の改善を図るとのこと。また新しい要素としてカーボンアームも大きなトピックスになってきそうで、すでにスチール製のスフェリカルケースにカーボンパイプを接着+リベットで接合した試作品が製作されていた。フレームの進捗もある程度計画通りらしく4月のシェイクダウンを目指しているとのこと。

2023年マシン向けフレーム
2023年マシン向けカーボンアーム試作品

昨年大会ではチームの戦略でウェットの中オートクロスに出走した久保。「雨が予想されていたので大会前からオートクロスを走ることは決まっていた」「ウェットタイムの中での1位を取りたいと思っていた」「ウェットの理解を深めたいと思っていて、コースウォークでは水溜まり位置等の写真を撮っていた」と振り返る。ただ「ドライでも勝負したかった(笑)」とも漏らした。今年はアタッカーとしてオートクロスに臨むことになるだろう。

2022年大会オートクロス、久保はウェット路面で「自分の仕事」をこなす
京都工芸繊維大学・久保舜哉

「昨年、中川さんが『ダブルエースでやっていこう』と言ってくれて、チーム全体として上げていく流れを作ってくれていた」「研究室も同じで走行の前は研究室で相談もした」「そんな中川さんが抜けることは大きいが次は自分がその役を担って行きたい」「(カーナンバー1として注目されることは)もう仕方ない(笑)」「まだ実感は湧いてないが気負うことなく今シーズンに臨みたい」と彼らしい冷静なコメントで締めくくってくれた。